「離婚したい」あなたへ 離婚の進め方、財産分与、慰謝料、親権など【弁護士からのアドバイス】

監修者
弁護士 鈴木 翔太
弁護士 鈴木 翔太
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「離婚したい」あなたへ 財産分与,慰謝料,親権,離婚の進め方など【弁護士からのアドバイス】
  • 夫と離婚したいけれど、どのように進めればよいか分からない
  • 相手が離婚に応じてくれない場合、どうしたら良いのか?
  • 夫が不倫しているので慰謝料を請求したい
  • どうしても親権を獲得したい
  • 財産分与はどのくらいもらえるのか?

配偶者との離婚を考えたとき、考えておかねばならないことがたくさんあります。自己判断で急いで離婚を進めると大きな不利益を受けて後悔するケースもありますので、要注意です。

今回は「離婚したい」と考えたときに知っておきたい、離婚の進め方、慰謝料、親権や養育費などについて、弁護士がわかりやすく解説します。

 

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目次
  1. 1.離婚の進め方
  2. 2.法律上の離婚原因とは
  3. 3.別居中の生活費について
  4. 4.離婚の際に決めておくべき事項6つ
  5. 5.財産分与
  6. 6.慰謝料
  7. 7.親権
  8. 8.養育費
  9. 9.面会交流
  10. 10.年金分割
  11. 11.離婚後の戸籍について
  12. 12.相手が離婚に応じない場合の対処方法
  13. まとめ

1.離婚の進め方

まずはどのようにして離婚を進めれば良いのか、流れをみてみましょう。

1-1.証拠・資料を集める

離婚したいという考えが頭をよぎったとしても、準備もせずいきなり相手に離婚を切り出すのは得策ではありません。まずは交渉に必要な資料を収集しましょう。

きちんと財産分与を受けられるように、夫婦の財産資料を集めるべきです。預貯金通帳や生命保険証書、解約返戻金の証明書、不動産の全部事項証明書、査定書、車検証や査定書など、できる限りたくさん手元に集めておきましょう。

相手が不倫しているなら不倫の証拠も必要です。スマホやPCに保存されている性的な動画や画像、LINEやメールのメッセージの記録、交通ICカードの履歴やクレジットカードの明細書、電話の通話明細書や相手のスケジュール帳のコピーなど、できる限りたくさんのものを手元に集めましょう。

1-2.相手に離婚を切り出す

手元に充分な資料が揃った時点で相手に離婚を切り出しましょう。このとき、できるだけ具体的に「希望する離婚条件」を伝えることが望ましいといえます。

たとえば「家に財産がこれだけあるから半分である〇〇円分受け取りたい」「子どもの親権はこちらで取得したい、養育費はいくら払ってほしい」など。具体的に条件を伝えれば、相手も検討しやすくなります。

相手が離婚を受け入れない場合には、説得して離婚する気持ちにさせる必要があります。

1-3.話し合う

離婚することや離婚条件について話し合いましょう。合意できれば協議離婚できますが、相手が頑なな場合、時間を置いて説得していきましょう。折合いがつかない場合、冷却期間をおくために別居するのも1つの方法です。

1-4.合意書を作成して離婚届を提出する

合意ができたら「協議離婚合意書」を作成しましょう。可能な限り「離婚公正証書」にしておくようお勧めします。公正証書にしておけば、支払義務者が養育費などの支払をしなかったときにすぐに差押えができて便利だからです。

離婚自体は役所から離婚届をもらってきて必要事項を記入して提出すれば成立します。

1-5.離婚調停を申し立てる

話し合っても合意ができない場合には、家庭裁判所で離婚調停を申し立てる必要があります。

相手と別居しているなら、相手の住所地の家庭裁判所が管轄裁判所となります。

調停では調停委員が間に入って離婚の話合いが進められ、合意ができれば調停が成立して離婚できます。

なお、日本では「調停前置主義」が取られているので、相手と意見が一致しないからといっていきなり裁判(訴訟)はできません。離婚協議が決裂したら必ずいったんは離婚調停を行う必要があります。

1-6.離婚訴訟を提起する

調停で離婚できなかった場合でも、離婚訴訟によって離婚できる可能性があります。

訴訟で離婚を認めてもらうには「法律上の離婚原因」を立証する必要があります。きちんと法的な主張と立証ができれば裁判所が判決で離婚を認めてくれるので、相手が離婚を受け入れなくても離婚できます。

財産分与や慰謝料、親権などについてもめていても裁判所が判断してくれます。

以上が離婚の大まかな流れです。9割以上は協議離婚で解決でき、1割程度が調停、訴訟になるのは1%程度です。

2.法律上の離婚原因とは

裁判で離婚するには「法律上の離婚原因」が必要です。法律上の離婚原因とは、民法の定める離婚理由で具体的には以下の5つが該当します。

2-1.不貞

不貞とは、配偶者の不倫です。ただし法律上の不貞というには「不倫相手との肉体関係」を立証しなければなりません。単にデートしているだけの証拠では裁判をしても負ける可能性が高くなります。不貞を理由に離婚請求するなら、事前に「男女関係の確たる証拠」を入手しておかねばなりません。

たとえば性交渉をしているときにふざけて撮影した動画や写真などは不貞の確実な証拠になります。不倫相手に「不倫して性関係を持っています」と認めさせて自認書を書かせたものも証拠に使えます。

LINEやメールなどのメッセージ、クレジットカードの明細書、スケジュール帳の記録などは間接的な証拠にしかなりませんが、たくさん集めることによって不貞を証明できるケースもあります。どうしても自力で証拠を集められない場合、探偵事務所に調査を依頼するのも1つです。

証拠収集方法について不安があれば、ご遠慮なく弁護士までご相談下さい。

 

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2-2.悪意の遺棄

悪意の遺棄とは「婚姻関係を破綻させてやろう」という意図を持って相手を見捨てることです。具体的には以下のような場合で、態様が悪質といえるときに悪意の遺棄が成立します。

  • 一家の大黒柱による生活費不払い
  • 正当な理由のない家出
  • 不倫相手との同棲
  • 実家に戻ったまま夫婦の家に帰ってこない
  • 元気なのに働かない
  • 生活費を使い込む

相手に上記のような事情があれば、裁判で離婚できる可能性があります。

2-3.3年以上の生死不明

配偶者が3年以上生死不明な状態が続いていれば、裁判で離婚が認められます。生死不明であることが必要なので、「生きていることは明らか」であれば要件を満たしません。

また配偶者が行方不明になってから7年が経過していれば「失踪宣告」も可能です。失踪宣告を受けると相手が「死亡」したことになって婚姻関係が終了し、遺産相続が発生します。

生死不明になって7年が経過しているケースでは、離婚して財産分与を受け取るのと失踪宣告して遺産相続するのとどちらが得になるか、検討する必要があるといえるでしょう。迷われたときには、弁護士までご相談下さい。

2-4.回復しがたい精神病

相手が重度な精神病にかかっていると裁判で離婚できる可能性があります。たとえば統合失調症や躁うつ病、偏執病などになっており「重度で回復の見込みがない」と医師に判断されているケースなどです。

ただし相手が精神病になったからすぐに離婚できるわけではなく「それまでに配偶者が献身的に看護してきた」ことが必要になります。また、精神病の配偶者が離婚後に生活できる目途が立っていることも要求されます。精神病の相手を放り出すような離婚は認められません。

2-5.その他婚姻関係を継続し難い重大な事由

上記の4つに直接該当しなくても、上記に準じるような重大な事情があって夫婦関係を継続するのが困難なほどに破綻しているときは、裁判で離婚が認められる可能性があります。

婚姻関係破綻によって離婚が認められるのは以下のようなケースです。

DVやモラハラ

配偶者がDVやモラハラ行為をしている場合、離婚原因として認められます。これらは相手の人格を無視した強度に違法な行為だからです。夫婦間でもDVやモラハラは許されません。

 

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長期間の別居

長期間別居状態が続いていると離婚が認められる可能性が高くなります。だいたい5年も経過すれば、裁判離婚できるケースが増えてきます。

家庭を放棄している

配偶者が家庭を放棄すると離婚が認められやすくなります。たとえば宗教活動などにはまりすぎて家に帰ってこない、毎晩のように外に出歩いて家事も育児もしない、あるいはパチンコにはまって働かず家にお金を入れない、などのケースでは離婚が認められる可能性があります。

夫婦がお互いにやり直す意思を失っている

訴訟提起時には相手が明確に離婚を望んでいなくても、判決時に夫婦がお互いにやり直す意思を失っていたら離婚が認められるケースが多数です。

セックスレスの場合

健康で若いにもかかわらずセックスレスとなっていて一方当事者が大きな不満を抱えている場合、離婚が認められるケースがあります。ただし、セックスレスだからといって必ず離婚原因となるわけではなく、個別の事情に応じて判断されます。たとえば高齢のケースや体調が悪いなどの事情がある場合などには、離婚原因にならないのが通常です。

3.別居中の生活費について

離婚するときには、相手との同居が苦痛となって冷却期間をおくために別居するケースがよくあります。別居すると「婚姻費用」が発生します。婚姻費用とは、夫婦が分担すべき生活費です。

夫婦はお互いに扶助し合う義務を負っており、その義務は離婚が成立するまで続きます。夫婦の一方が専業主婦で他方が一家の大黒柱などのケースでは、別居後離婚成立時まで夫が妻へ生活費を送金しなければなりません。

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3-1.婚姻費用の金額について

生活費の金額については、家庭裁判所が基準を定めています。2019年12月に金額改定によって増額されていて、受け取る側に有利に変更されています。

3-2.婚姻費用の取り決め方

離婚前に別居するなら、別居前に婚姻費用についての取決めをしておきましょう。もしも別居前に合意できなかった場合には、別居後に家庭裁判所で「婚姻費用分担調停」を申し立てれば婚姻費用についての取決めができます。相手が支払を拒絶しても「審判」で支払命令を出してもらえます。

3-3.婚姻費用の仮払も可能

生活に窮して緊急を要する場合には仮払などにより、審判前に支払を受ける方法もあるので、困ったときには弁護士に相談してください。

4.離婚の際に決めておくべき事項6つ

離婚するときには、きちんと「離婚条件」を取り決めておくべきです。離婚条件とは財産分与や慰謝料、親権、養育費などの事項です。離婚時に決めておかないと、離婚後にトラブルの蒸返しになる可能性が高くなってしまいます。

離婚時に決めておきたい離婚条件は、以下の6つです。

  • 財産分与
  • 慰謝料
  • 親権
  • 養育費
  • 面会交流
  • 年金分割

なお、親権については、定めないとそもそも離婚できません。協議離婚の場合でも離婚届に親権者を書く欄があり、記入しないと届を受け付けてもらえません。

その他の条件については離婚に必須ではありませんが、後々困らないためにきっちり話し合って決めておきましょう。

以下ではそれぞれの意味や定め方について解説していきます。

 

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5.財産分与

財産分与とは、夫婦の共有財産を離婚時に清算することです。

婚姻中は夫婦の財産の多くが共有状態になっています。しかし、離婚後は他人になるので共有にはしておけません。そこで財産分与によって清算する必要があります。

5-1.財産分与の対象になるもの

財産分与の対象になる財産は、以下のものです。

「婚姻中に夫婦が協力して積み立てた財産」

どちらかが独身時代から持っていた財産は財産分与の対象になりません。またどちらかの親などから相続した財産、贈与を受けた財産なども財産分与の対象から外れます。

たとえば以下のようなものが財産分与の対象資産です。

  • 預貯金
  • 現金
  • 積立金
  • 不動産
  • 株式、投資信託
  • ゴルフ会員権
  • 生命保険(解約返戻金つきのもの)
  • 動産類(絵画や貴金属など)

財産の名義は問いません。夫婦のどちらの名義であっても財産分与の対象になります。「妻名義の預金は財産分与から外せる」などと考えている方もおられますが、間違いです。

5-2.財産分与の割合は基本的に2分の1ずつ

財産分与は、基本的に「夫婦が2分の1ずつ」に分け合います。妻の収入が夫より低いケースや、妻が専業主婦のケースでも、割合は2分の1です。

ただし、夫の特殊な能力や資格などによって通常をはるかに超える高収入を得ているケースなどでは、財産分与の割合が修正される可能性があります。たとえば、夫が医師で病院経営をしており高額な収入がある場合、夫が敏腕経営者で通常の会社員をはるかに上回る収入を得ているケースなどでは夫の取得割合が大きくなる可能性が高いといえます。

5-3.財産分与の基準時

財産分与を行うときには「基準時」にも注意が必要です。基準時とは「いつ存在した財産を基準に財産分与をするか」というタイミングです。

財産分与は、以下のタイミングを基準時とします。

  • 離婚時
  • 離婚前に別居した場合には別居時

別居すると夫婦の家計が別になるので、その時点で財産が固定されるためです。

財産分与の基準時は別居時となるため、別居後に相手が財産を使い込んだとしても「別居時に存在した財産の半額」を請求できます。

ただし、使い込まれると資産が失われて実際に支払わせるのが難しくなるので、できれば使い込まれないように「仮差押」などによって対応することが望ましいといえます。

弁護士であれば効果的な対応が可能となりますので、相手による財産使込みが心配な方は、お早めにご相談下さい。

6.慰謝料

離婚する際には「慰謝料」を請求できるケースも多々あります。

 

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6-1.慰謝料と財産分与の違い

慰謝料を財産分与と混同している方もおられますが、両者はまったく異なるお金です。

慰謝料は「不法行為にもとづく損害賠償金」です。つまり「配偶者に違法行為があったとき」にしか発生しません。財産分与は「夫婦に共有財産がある場合」に請求できますが、慰謝料は「相手に違法行為がない限り」請求できません。

ただし、慰謝料は、「夫婦間に財産がなくても」請求できます。貧乏で苦しかった婚姻生活でも、相手から不倫や暴力などで迷惑をかけられていたなら慰謝料請求が可能です。相手にお金がなくて払えない場合には、給料差押えなどによって分割で支払わせることもできるので、あきらめる必要はありません。

6-2.慰謝料が発生するケース

離婚時に慰謝料が発生するのは、以下のような場合です。

  • 相手が不倫した(肉体関係がある場合)
  • 相手が悪意の遺棄をした
  • 相手からDVやモラハラ行為を受けていた

6-3.慰謝料が発生しないケース

以下のようなケースでは基本的に慰謝料は発生しません。

  • 性格の不一致で離婚する
  • 長期間別居しているので、裁判で離婚が認められた
  • 子どもの教育方針が違うので離婚する
  • 相手と政治や宗教が異なるので離婚する

6-4.慰謝料の相場

慰謝料の相場はケースによって異なります。たとえば、不倫で慰謝料請求するときには、以下のような金額が相場です。

婚姻期間が1~3年

婚姻期間が短いと慰謝料は比較的低額になります。100~150万円程度が相場となるでしょう。

婚姻期間が4~9年

婚姻期間が4~9年程度の場合、だいたい150~300万円程度となります。婚姻期間が長くなるにつれて慰謝料が高額化する傾向があります。

婚姻期間が10年以上

婚姻期間が10年以上になると、慰謝料は300万円程度となります。極めて悪質なケースでは500万円などの高額な慰謝料が認められる可能性もあります。

6-5.慰謝料が高額になる場合

婚姻期間以外で慰謝料が高額になる要素として、以下のような事情が挙げられます。例として不倫のケースを挙げます。

  • 不倫の期間が長い
  • 不倫が頻繁に行われていた
  • 不倫が悪質で夫婦関係を破綻させようとする意図があった
  • 不倫にお金を使い込んで生活が逼迫した
  • 不倫相手と同棲した
  • 不倫相手が妊娠、中絶、出産した
  • 未成年の子どもがいる、子どもの人数が多い
  • 不倫された被害者が精神病になった

ご自身のケースでいくらの慰謝料を請求できるか知りたい方は、お気軽に弁護士までご相談下さい。

7.親権

離婚する際、必ず子どもの親権者を決めなければなりません。ただ親権者が必要なのは「子どもが未成年」のケースのみです。成人していればそもそも親権自体が認められません。

 

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7-1.親権の内容

親権は、子どもと一緒に住んで監護養育を行う「身上監護権」と、子どもの財産を管理する「財産管理権」から成り立っています。また、親権者は子どもの教育方針を決定したり懲罰を与えたりすることも可能です。

婚姻時には夫婦の共同親権となっていますが、日本では離婚すると片方の親にしか親権が認められないので、離婚時に父母のどちらを親権者にするかを決める必要があります。

7-2.親権者を決める方法

親権は、基本的に父母が話し合って決定します。協議でどちらを親権者にするか決めたら、その人を親権者として離婚届に記入して提出します。すると離婚後、指定された親が親権者となり戸籍にもその旨が記載されます。

協議では決められない場合、家庭裁判所で離婚調停を行う必要があります。調停では調停委員が間に入って話し合いを進めたり、家庭裁判所の調査官が調査を行って現状を確認したりします。

ただし、離婚調停では裁判所が親権者を決定できるわけではないので、話合いが決裂したら親権者が決まりません。親権者について争いが発生したら、最終的に訴訟によって裁判所に親権者を決めてもらう必要があります。判決で離婚する際には裁判所が法的判断基準にもとづいて親権者を決定します。

7-3.親権者の判断基準

裁判所が親権者を判断する際には、以下のような基準が採用されます。

  • これまでの養育実績の高い方を優先
  • 離婚時に子どもと同居している方を優先
  • 子どもが乳幼児なら母親を優先
  • 離婚後、子どもと長い時間を共に過ごせる親を優先
  • 子どもとの関係が良好な親を優先
  • 離婚後、相手との面会交流に積極的な方を優先
  • 離婚後の子どもの養育方針が明確で信頼できる人を優先
  • フルタイムの場合、監護補助者(子どもの祖母など)がいると有利になる
  • 健康状態が良好
  • 経済力がある

訴訟で親権者に争いがあれば、必ず調査官による調査が行われます。調査官の意見は裁判官が判決を書く際に非常に重視されるので、親権を獲得したければ調査官へのアピールが鍵となります。

子どもの親権を勝ち取るには、紛争が起こった当初から適切な行動をとり続ける必要性が高く、初動を誤っただけで後々取り返しがつかなくなるケースも多々あります。
相手と親権争いが起こりそうな方は、離婚協議を始める前に弁護士までご相談下さい。

8.養育費

未成年の子どもがいるなら、離婚後の養育費も取り決めておくべきです。養育費は親が親である以上当然に支払わねばならない費用で、子どもが成人するまで支払い義務が続きます。

また離婚後すぐに請求できるので、離婚前に取り決めて「離婚公正証書」に内容をまとめておきましょう。

8-1.養育費の金額は近年増額されている

養育費の金額は、夫婦それぞれの収入状況に応じて決まります。支払う側の収入が高ければ高額になり、支払いを受ける側の収入が高ければ低額になります。

また子どもの人数が多いと金額が上がり、子どもが15歳以上になった場合にも増額されます。

養育費についても婚姻費用と同様に2019年12月に金額が全面改定されて、引き上げられています。今後取り決めをするときにはこちらの新しい算定表を使って計算してください。

8-2.養育費の終期や学費について

養育費を取り決めるとき、「いつまで支払いを受けられるのか」「高額な学費がかかったらどうすれば良いのか」心配される方がおられます。

支払終期については、「基本的に子どもが成人する月まで」となります。ただし当事者間で合意していれば、延長も可能です。たとえば、子どもが大学に進学する見込みが高いなら「大学に進学した場合には22歳になった年の次の3月まで養育費を支払う」などと定めてもかまいません。

また、学費について月額の養育費と別途支払う約束もできます。たとえば「大学に入学したら入学金と授業料は父親が負担する」としてもかまいませんし、「学費は父母が折半する」と定める方法もあります。

養育費の支払終期や学費の支払方法については、父母それぞれの経済状況や子どもの置かれた状況、就学への希望などをもとにケースバイケースで取り決めると良いでしょう。

9.面会交流

子どもが小さい場合、離婚時には「面会交流」についても定めておかないとトラブルのもとになります。面会交流とは、子どもの監護養育権者にならなかった親(非監護親)が子どもと会うことです。

たとえ親権者や監護者にならなくても親子である以上はお互いに交流する権利が認められます。面会交流について約束をしておかないと、離婚後に「面会交流調停」や「面会交流審判」が起こってトラブルになる可能性があるので、必ずお互いの希望を確認した上で約束しておきましょう。

9-1.面会交流の方法、モデルケース

面会交流の方法について、法的なルールはありません。違法行為さえしなければ、どのような会い方も可能です。子どもの年齢や状況、お互いの居住場所などの状況に応じて決めると良いでしょう。

モデルケースとして、以下のような例があります。

  • 月1回、午前10時から午後5時までの面会
  • 月2回、うち1回は土日に宿泊する面会を行う
  • 夏休み、冬休みには旅行に行く

9-2.面会交流の注意点

面会交流を取り決めるときには、子どもの都合を優先しましょう。たとえば別居親が「会いたい」からといって子どもに無理に習い事をやめさせたり大切な部活の試合を休ませたりすると、子どもが悲しみます。楽しく面会できませんし、そのうち子ども自身が「会いたくない」と言い出すでしょう。

また監護親としては相手へ悪感情を持っているために「会わせたくない」と考えるケースも多々ありますが、子どもにとって相手親は半身(親)であることを忘れてはなりません。相手親との関係を続けることが子どもの健全な成長につながるケースもよくあります。頑なすぎる態度はとらない方が良いでしょう。

9-3.面会交流を拒絶できるケース

以下のような状況があれば、面会交流を拒絶できる可能性があります。

  • 相手が子どもに暴力を振るうおそれがある
  • 相手が子どもを連れ去る現実的なおそれが高い
  • 相手が子どもに違法行為をさせるおそれがある

ただし自己判断で面会交流を断るとトラブルのもとになります。弁護士による法的な見解を聞いておくとお互いが納得しやすくなるので、まずは一度、ご相談下さい。

 

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10.年金分割

夫婦のどちらかが会社員や公務員の場合、年金分割についても取り決めておきましょう。

年金分割とは、婚姻中に払い込んだ「年金保険料」を分割する手続きです。年金そのものが分割されるわけではありませんが、婚姻中に払い込んだ年金保険料を按分することにより、将来の年金額が調整されます。

相手の給料が高い場合には年金分割を行うことによって受給額が増えますし、こちらの給料が高い場合に年金分割をすると受給額が減額されます。

年金分割には「3号分割」と「合意分割」があります。

10-1.3号分割とは

3号分割は、専業主婦などの「3号被保険者」が利用できる年金分割で、相手の同意がなくても年金分割の手続きができるものです。2008年4月以降の3号被保険者に適用されます。
3号被保険者とは、健康保険や年金で「相手の扶養に入っている人」です。

2008年4月以降ずっと3号被保険者だった人は、離婚時に相手と話し合いをしなくても離婚後に一人で社会保険事務所に行って年金分割の手続きができます。

10-2.合意分割とは

合意分割は「3号分割以外の年金分割」です。3号被保険者ではない人や、2008年3月以前から婚姻している人は合意分割しないと年金を分割してもらえません。

合意分割するときには、夫婦の双方が年金分割に合意する必要があります。その際「按分割合」も0.5(2分の1)までの範囲で自由に設定できます。

裁判所としては年金分割割合を0.5とすべきと考えているので、合意によって決めるときにも0.5にするようお勧めします。

10-3.年金分割の方法

3号分割の場合

3号分割の場合、離婚後に3号被保険者が年金事務所に行けば一人で手続きできます。「標準報酬改定請求書」を書いて提出すれば、将来の年金額が自動的に調整されます。

合意分割の場合

合意分割の場合、まずは夫婦で年金分割について取り決めをして合意書を作成する必要があります。離婚後に夫婦で年金事務所に行き、二人で標準報酬改定請求書を作成して提出すれば年金分割の手続きが完了します。

ただし離婚時の「年金分割に関する合意書」を「公正証書」にしておけば、単独でも申請可能です。離婚後に相手と年金事務所に行くのが難しい場合などには、公証役場で年金分割に関する合意書を作成しておくと良いでしょう。

11.離婚後の戸籍について

11-1.離婚後の戸籍は2種類から選べる

離婚すると、戸籍が変わります。日本では女性が男性の戸籍に入っていることが多いので、離婚後は女性が今までの戸籍から出ることになるのが一般的です。その際、新しい自分一人の戸籍を作るか実家の戸籍に戻るかを選べます。

基本的にどちらでもかまいませんが、離婚後も婚姻時の姓を名乗りたい場合には(これを「婚姻続称」と言います。)、自分一人の戸籍を作る必要があります。

11-2.子どもの戸籍に要注意

離婚の際には子どもの戸籍にも注意が必要です。

離婚時に母親が親権者になったとしても、離婚後の子どもの戸籍は父親のもとに残ったままになり、子どもの苗字(姓)も父親と同じになるからです。子どもの戸籍や姓を母親に揃えるには、家庭裁判所で「子の氏の変更許可申立」という手続きをしなければなりません。

子の氏の変更許可申立てが認められて家庭裁判所で審判が出て、審判書を役所に持っていくとはじめて子どもの戸籍を母親の戸籍に入れられます。戸籍を母親のものに揃えたら、子どもの姓も母親と同じになります。

なお、子どもの戸籍と母親の戸籍を揃えるには、母親を筆頭者とする独立した戸籍を作る必要があります。戸籍制度では「3世代」を同一の戸籍に入れることができないので、母親が実家の戸籍に入ったままでは子どもを母親の戸籍に入れられません。

子の氏の変更許可の審判書を持って子どもの戸籍を変更するとき、一緒に母親の新戸籍を作ることもできるので、離婚後いったん実家の戸籍に戻った場合にはまとめて手続きしましょう。

12.相手が離婚に応じない場合の対処方法

相手と離婚したいと希望しても、相手が離婚に応じないケースがあるものです。

そんなときには以下のように対処しましょう。

12-1.説得する

まずは相手に離婚に応じるよう説得してみましょう。その際「なぜ離婚したいのか」「どうしても復縁できないのか」などしっかりと意思を伝えます。当初は軽く考えていても、こちらの決意が固いことがわかれば相手も離婚に応じる可能性があります。

12-2.別居する

同居したままでは相手の考えが変わらない場合、いったん別居するようお勧めします。別居すれば相手にとっても「配偶者のいない生活」が現実化し、「離婚」を真剣に検討せざるを得ない状況となるからです。

なお、子どもの親権を獲得したい場合、別居時には子どもと離れないことが大切です。家を出るなら必ず子どもを連れて出ましょう。

12-3.婚姻費用を請求する

あなたの収入が少ない場合などには、別居して相手に婚姻費用を請求しましょう。相手が支払いに応じない場合、家庭裁判所で婚姻費用分担調停をすれば支払を受けられるようになります。

婚姻費用は離婚時まで支払義務が続くので、相手にとっては「離婚しない限り毎月の高額な支払が必要な状況」となり、「離婚しよう」という判断に傾きやすくなります。

12-4.離婚調停を申し立てる

別居後話合いをしても相手が離婚に応じないなら、家庭裁判所で離婚調停を申し立てましょう。調停では調停委員が間に入って離婚の話合いが進められます。第三者から説得されれば、相手も離婚に応じる気持ちになりやすいものです。

ただし、こちらが「なぜ離婚したいのか」などの理由や離婚すべき状況をうまく説明できないと、反対に調停委員から「離婚を思いとどまってはどうか?」と説得されてしまうおそれもあるので注意が必要です。調停を有利に進めるには弁護士に依頼する方法がお勧めです。

12-5.弁護士に協議を依頼する

調停をしなくても、別居後弁護士に離婚協議を依頼すればスムーズに離婚できるケースが多々あります。弁護士が間に入れば、相手と直接話をする必要はありません。相手も「弁護士を立てられたらもはや離婚を避けられない」と思い、離婚を受け入れるケースが多いからです。

相手が離婚に応じてくれなくてお困りなら、一度お気軽に当事務所までご相談下さい。

まとめ

離婚を進める際には、相手に離婚を切り出す前からの綿密な準備が必要です。相手の対応次第でこちらが取るべき手段も変わってきます。

 

当事務所では多数の離婚事案を解決してきた実績があります。離婚で不利にならないため、離婚後に後悔しないため、慰謝料や財産分与を少しでも多く獲得するため、まずは一度、恵比寿の鈴木総合法律事務所の弁護士までご相談下さい。

 

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監修者
弁護士 鈴木 翔太
弁護士 鈴木 翔太
弁護士法人鈴木総合法律事務所、代表弁護士の鈴木翔太です。
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