官報について解説

監修者
弁護士 鈴木 翔太
弁護士 鈴木 翔太
弁護士法人鈴木総合法律事務所、代表弁護士の鈴木翔太です。
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破産や個人再生を行なう際のリスク・デメリットの一つとして、手続きのことが官報に掲載されてしまうということがあります。

今回は、官報とは何なのか、官報に掲載される情報、掲載されることによるデメリットなどを説明いたします。

1.官報とは?

官報とは、国(政府や各省庁といった行政機関)が諸事項を一般国民に周知させることを目的として刊行される公告文書(広報紙)です。国が発行する新聞と考えていただければ理解が容易かと思われます。

政策や行政等に関する諸事項を国民に周知させるという目的から、掲載される内容は、法律・政令・条約などの公布、国や特殊法人等の諸報告、会社の決算公告等が掲載されます。

官報は、国立印刷局が、行政機関の休日を除き、毎日発行しています。

とはいえ官報はコンビニエンスストアで販売されているようなものではなく、閲覧するためには①全国の官報販売所で購読を申し込む、②国立印刷局が管理するインターネット版官報のサイトでアカウントを作成したうえで閲覧する、③図書館で閲覧する、等の方法をとる必要があるため、普通に生活をする分には閲覧する機会の方が少ないものと思料いたします。

なお、金融系の職等に従事している方であれば、職務の一環として官報を精査することがあるかと思いますので、比較的なじみがあるかと思われます。

2.官報に掲載される情報・掲載されるタイミング

官報には、法令の公布等の外ほか、裁判所公告事項も掲載されるのですが、その公告事項の一つとして破産や個人再生に関する情報があります。

それでは、どのような内容がどのようなタイミングで掲載されるのでしょうか?

例えば、個人破産事件(東京地方裁判所・少額管財)の場合、下記のタイミングで、官報に情報が掲載されます。

  1. 破産手続の開始決定
  2. 破産手続の廃止決定
  3. 破産手続の免責決定

また、各タイミングで掲載される記載事項は下記のとおりです。

①開始決定
令和2年(フ)第11111号  ←事件番号
東京都渋谷区恵比寿0-0-0  ←住所
債務者  田中 花子  ←氏名
1 決定年月日時 令和2年8月5日午後5時
2 主文 債務者について破産手続きを開始する
3 破産管財人 弁護士 山田 太郎  ←管財人の氏名
4 破産債権の届出期間 令和2年9月2日まで
5 財産状況報告集会・一般調査・廃止意見聴取・計算報告・免責審尋の期日 令和2年10月16日午前10時30分
6 免責意見申述期間 令和2年10月16日まで
東京地方裁判所民事第20部

②廃止決定
令和3年(フ)第11111号  ←事件番号
東京都渋谷区恵比寿0-0-0  ←住所
破産者  田中 花子  ←氏名
1 決定年月日 令和2年10月16日
2 主文 本件破産手続を廃止する。
3 理由の要旨 破産財団をもって破産手続の費用を支弁するに不足する。
東京地方裁判所民事第20部

③免責決定
令和3年(フ)第11111号  ←事件番号
東京都渋谷区恵比寿0-0-0  ←住所
破産者  田中 花子  ←氏名
1 決定年月日 令和2年10月21日
2 主文 破産者について免責を許可する。
東京地方裁判所民事第20部

以上のとおり、債務者(破産しようとしている方)の個人情報としては、「名前」と「住所」が掲載されることとなります。

また、破産事件(同時廃止)の場合は、①破産手続の開始決定兼廃止決定、②破産手続の免責決定の2回、個人再生手続きの場合は、①個人再生の開始決定、②書面決議に付する決定(債権者の意見を聴く決定)、③認可決定、の3回で官報に掲載されることとなります。

これらの場面での掲載事項については割愛させていただきますが、債務者の個人情報としては「名前」と「住所」が掲載されることに変わりはありません。

3.官報掲載による手続き発覚リスクについて

それでは、官報に掲載されることで、他者にその事実が判明してしまうリスクはどれくらいあるのでしょうか?

先に述べた通り、一般の方は、官報を閲覧する機会がほとんどありません。また、官報には裁判所公告のほかにもいろいろな情報が掲載されていること、裁判所公告の頁においても全国の破産、個人再生の公告のほか、さまざまの情報が掲載されているため、よほどしっかりと見ていない限り、気づかないものと思われます。

また、掲載される個人情報は「名前」と「住所」の2つだけですので、名前と住所の双方を知られていない限りは特定される可能性は低いことから、官報に手続きに関する掲載がされたことで他者に手続きが発覚するリスクは非常に低いものと考えられます。

4. 官報掲載によるその他のリスクについて

官報に名前と住所が掲載されるその他のリスクとして、闇金業者などによるDM(ダイレクトメール)の発送が挙げられます

破産や個人再生等を行なったことにより信用情報に事故情報が記載されてしまった方(金融ブラック状態にある方)は、信用情報が回復するまでの間、一般の金融機関や貸金業者から借入を行なうことが難しくなります。そのような方は、闇金業者からすれば顧客になる可能性があるのでぜひともアプローチしたい対象です。

官報を閲覧すれば、破産や個人再生を申し立てた人の名前と住所、手続きの進捗状況を確認することができますので、闇金業者がこの情報を基に「私共はブラックの人にもお金を貸しますよ」といった内容のDMを送ってくるのです。

なお、このようなDMは無視しておけば何らの実害はございません。

5.さいごに

今回は、官報について、官報に掲載されるタイミングとその内容、他者への発覚リスクなどについて大まかに説明いたしました。

この記事をお読みになられている方の多くは、負債や返済について何かしらのトラブルや心配事を抱えていらっしゃるかと思います。

債務や負債に関するトラブルをお抱えになっている方はお早めにご相談ください。

 

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