- 婚約を破棄されてしまった
- 結婚詐欺に遭った
- 元交際相手に貸していたお金を取り返したい
- 妊娠を告げたら交際相手が逃げてしまった
- 不倫相手が妊娠した
- 不倫相手から脅された
婚姻関係にない男女間のトラブル（男女トラブル）といってもその事案は多種多様です。
今回の記事では、典型的な男女間のトラブルの類型と男女トラブルの解決を弁護士に依頼するメリットについて解説します。
男女トラブルの類型
婚姻関係にない男女間において発生するトラブルはさまざまです。典型的なトラブルとしては以下のものが挙げられます。
- 暴力（デートDV）
- 婚約破棄
- 貞操権侵害
- 内縁関係のトラブル
- 交際相手との間に子どもができた
- 不倫相手が妊娠した
- 不倫相手から脅された
- お金を返してもらえない
- リベンジポルノの被害を受けている
- 美人局の被害に遭っている
- 結婚詐欺、恋愛詐欺
- ストーカー被害
- 宗教やマルチの勧誘
01．暴力（デートDV）
夫婦間で起こるDV（ドメスティックバイオレンス）が問題視されることがありますが、男女間の暴力は夫婦関係においてのみでしか発生しないというわけではありません。
交際している男女間、カップル間で暴力が振るわれる「デートDV」も昨今では問題になっています。
交際している男女間であっても、暴力行為は犯罪です。当然に暴行罪や傷害罪が成立します。
被害者側が我慢し続けているといずれ大きな事件になってしまうこともありますし、別れてからも相手が追いかけてきて暴力を振るわれるといったこともあり得ます。また、このような事案において第三者を介在させずに別れを切りだした場合には相手が逆上しさらに暴力を振るわれることもあります。
このような事案においては弁護士に対応を依頼しましょう。弁護士に依頼すれば、相手と直接やり取りする必要はなくなりますし交渉や刑事告訴などの手続きも代わりに対応してもらうことができますので、精神的・身体的な実害から免れることができます。
交際相手からのDVにお悩みの方はお早めに弁護士にご相談ください。
02．婚約破棄
交際している男女間で将来の結婚の約束を取り交わすことを婚約と言いますが、婚約していたしていたにも関わらず納得できない理由で一方的に婚約を破棄されてしまうといったトラブルもよくあります。
- 相手が別の異性と浮気した
- 何の説明もなくいきなり「結婚できない」といわれた
- 親に反対されたといわれた
このような理由で婚約を一方的に破棄された場合には、婚約の不当破棄として相手方に慰謝料を請求できる可能性があります。また、婚約指輪や結納金についても返還要求することができるケースもあります。
婚約破棄の案件を弁護士に依頼すれば、証拠集めを適切に進めていくことができますし、相手方との交渉を有利な条件で進めていくことができます。自身で相手と交渉することもなくなるので精神的な負担も軽くなることでしょう。
一方的に婚約破棄されたしまった方はお早めに弁護士にご相談ください。
03．貞操権侵害
マッチングアプリや街コン等で知り合った男女間においては、貞操権侵害のトラブルが生じることがあります。
貞操権は性的な純潔を守る権利です。人間には「誰と性関係を持つか」を選ぶ自由が認められており、誰かに性行為を強制されることはありません。
貞操権を侵害されるような行為、すなわち意に反して性行為をさせられると貞操権侵害が成立します。
たとえば暴力や脅迫によって強姦された場合は当然に貞操権侵害が成立します。
また、相手から独身と説明されて結婚を前提に交際し肉体関係を持った場合も、ほとんどのケースで貞操権侵害が成立します。相手が既婚と知っていたら性関係にはならなかったと考えることが通常であるためです。
マッチングアプリや街コンで知り合った男女においては、男性側が体目的で嘘をついていることが多々あります。
貞操権侵害が成立するのであれば女性側は男性側に慰謝料を請求することが可能です。貞操権侵害に基づく慰謝料請求を弁護士に依頼すれば証拠集めを適切に行えますし交渉を有利に進めることができます。
相手の名前や住所等が分からなくとも弁護士会照会を利用すればこれらを特定できる可能性もあります。
身体を許した相手が既婚者だった、貞操権を侵害されたので慰謝料を請求したいとお考えの方は弁護士に相談してみましょう。
04．内縁関係のトラブル
内縁関係とは、婚姻届を出さずに事実上の夫婦関係を継続する関係のことです。
内縁関係であっても法律婚と同様の保護を受けられるケースもあれば、法律婚とは異なる扱いを受けるケースもあります。
パートナーと内縁関係にある方からの相談内容の一つに、相手方から内縁関係を不当に破棄されたというものがあります。内縁関係にあったパートナーが第三者と不倫して家を出て行ったしまったのですが慰謝料を請求することはできるのでしょうか、また慰謝料の相場はいくらくらいなのででしょうか？といった内容です。
この他にも、内縁関係を解消するときの財産分与、内縁の配偶者が死亡したときの遺産相続、内縁の配偶者との間にできた子どもの戸籍（認知）や親権、養育費、面会交流について対処してほしいといった相談もあります。
上記のような内縁関係のトラブルは内縁関係の継続年数や生活状況等によって落としどころが変わってきます。専門家である弁護士であればさまざまな要因を総合的に勘案し、適切なアドバイス、適切な処理をすることが可能です。
内縁関係でのトラブルでお悩みの方はお気軽にご相談ください。
05．交際相手との間に子どもができた
交際している男女間において子どもができたことが判明すると、男性側が音信不通になる、逃げてしまうことが多くあります。自分の子どもではないと弁明したり中絶してくれと要求してくる男性もいます。
相手方（男性側）に逃げられてしまうと、子どもの認知や養育費の点で不利益が生じます。シングルマザーとして以後の子育てを自力で何とかするのはかなりの困難です。また、中絶する場合であっても中絶費用（医療費）や慰謝料を相手方に請求したいところです。
相手に逃げられたとしても、弁護士であれば弁護士会照会などを利用することで相手方の所在を突き止めることができる可能性があります。
また、相手が認知しない場合には調停や訴訟で強制的に認知させることも可能です。認知が成立したら子どもの父親が戸籍上明らかになりますし養育費も請求できるようになります。将来相手が死亡したときには子どもに遺産相続権が認められます。
養育費を支払わないようであれば、相応の手順を踏むことで強制的に支払わせることも可能です。
また、事情によっては中絶を余儀なくされた場合でも慰謝料を請求することが可能です。
交際相手が逃げてしまった場合は、自分のためにも子供のためにも弁護士に相談することを推奨します。
06．不倫相手との間に子どもができた
男女間の関係は、純粋な男女交際や内縁関係に限るものではありません。不倫関係にあることもあります。
不倫関係において子どもができたというのもよくあるトラブルです。こと不倫関係においては、当事者の一方（W不倫の場合は双方）が既婚者です。その配偶者との兼ね合いもあって「05．交際相手との間に子どもができた」のケースよりもトラブルが拡大しやすいといえます。また、各人への対応もシビアなものが求められております。
このようなケースでは専門家である弁護士を間に入れて手続きを進めた方がリスクやトラブルの発生を避けることができますので、自力で解決しようとはせずに弁護士に相談することを推奨いたします。
07．不倫相手から脅された
不倫関係を解消しようとする際に、「別れるなら旦那さん（奧さん）にいう」などと相手から脅されることがあります。高額な口止め料や慰謝料等を請求されることも珍しくありません。
なお、このような請求は不当であることがほとんどです。仮に支払ったとしても事態が解決するとは限らないので、請求を受けたとしても簡単には応じないようにしましょう。
この手の請求に対し自身で対応しようとすると余計に話がこじれてしまったり配偶者に告げられたりしてトラブルが大きくなってしまいがちです。
迅速･安全にトラブルを解決したいのであれば弁護士に相談されることを推奨します。
08．お金を返してもらえない
交際中は相手を信用してしまうものです。交際相手にお金を貸してほしいと頼まれたのでついつい貸してしまったという方は珍しくありません。
金銭の貸し借りが清算されていない状況で交際関係を終了しようとする場合、トラブルに発展することが多々あります。
「デート代はこっちが持ってたのだから相殺する」といわれたり「借りてはない。もらったんだ」と主張したりして一切の返済を拒否することもあります。また、単純な金銭の貸し借りだけではなく、購入した家財の所有者や契約した賃貸マンションの敷金等の扱いで揉めることも珍しくありません。
弁護士に依頼すれば、貸していたお金等をちゃんと回収できる可能性があります。お金を貸す際に借用証や契約書を残していなかったとしてもメールやLINEの履歴、銀行口座の通帳や取引履歴を証拠として相手に金品の返還を請求することも可能です。相手の出方や回収金額次第では訴訟を提起して回収を図ります。
こと債権回収は自力では困難な部分が多く満額の回収も図ることが難しいものであるため、一度弁護士に相談されることを推奨します。
09．リベンジポルノの被害を受けている
交際中の男女においては、性交渉をしているときの写真や動画を軽い気持ちで撮影してしまうことも珍しくはありません。この写真や動画が交際解消後も相手の手元に残ってしまっている場合、元交際相手が嫌がらせでネット上に拡散してしまうことがあります。この拡散行為をリベンジポルノと言います。
リベンジポルノはれっきとした犯罪行為であり、告訴すれば処罰してもらえる可能性があります。また、リベンジポルノの被害を受けた際には多大な精神的苦痛を受けることになるため慰謝料を請求することもできます。
とはいえ自力で適切な対応を取るのは難しいかと思われます。拡散されることを抑えるためにも一刻も早く弁護士に相談しましょう。
10．美人局の被害に遭っている
知り合った女性と性交渉しようとホテルに行った際に、いきなり夫や彼氏と称する男性が現れて高額な慰謝料を請求されるケースがあります。女性と男性は始めから共謀しており被害者から慰謝料をだまし取ろうとしているのです。
こういった犯罪を「美人局（つつもたせ）」といいます。
美人局に遭った場合、相手に要求されるままに慰謝料を払う必要はありません。支払の一切が不要なケースも多いです。
とはいえ要求を放っておくのは得策ではありません。放置してしまうと配偶者や家族、職場に吹聴されてしまう可能性があり、平穏な日常生活に悪影響が生じる可能性があります。
弁護士にトラブル退所を依頼すれば、自分で直接相手方とやり取りをする必要がなくなりますし、トラブルを大きくせずに解決できる可能性も高くなるので、できるだけお早めにご相談ください。
11．結婚詐欺、恋愛詐欺
近年ではアプリ等を介して簡単に男女が出会えるようになったこともあり、結婚詐欺や恋愛詐欺が急増しております。
結婚詐欺は、結婚を前提にして相手を騙しお金を出させる詐欺のことです。本当は結婚する意思などないのに結婚の約束をして信用させ、「〇〇のためにお金に困っている」などと相談し高額なお金を交付させます。
恋愛詐欺は、相手の恋愛感情を利用してお金を詐取する詐欺のことです。本当は恋人になるつもりもないのにお付き合いをし、「家賃が払えない」「親の借金を相続してしまい取り立てに困っている」などと嘘をついて同情を買いお金を出させます。
結婚詐欺、恋愛詐欺に引っかかってしまったら弁護士に相談しましょう。弁護士であれば相手の住所がわからなくても電話番号などの情報から相手方の所在を特定し、詐取された金額を回収できる可能性があります。
12．ストーカー被害
交際解消後にストーカーに転じてしまう元交際相手も珍しくはありません。
ストーカー行為はれっきとした犯罪であり、被害者の身体に危害がおよぶこともザラです。被害を警察に相談すべきなのですが、実害がない場合には警察が動いてくれないこともあります。
このような場合、弁護士に依頼すれば相手を刑事告訴することが可能です。
ストーカー被害に遭われている方は、一刻も早く弁護士に相談することを推奨します。
13．宗教やマルチの勧誘
婚活アプリや婚活パーティーに参加する人の中には、出会い以外の目的で参加している人もいます。宗教や各種団体への勧誘、マルチ商法や物品、サービスの販売を目的としているケースなどが典型です。
相手の態度や会話の内容が少しでもおかしいと感じたらそういった相手とは関わらないようにしましょう。
相手がしつこい場合には、弁護士に相談しましょう。
男女トラブルを抱えたときにやってはいけないこと
01．知り合いのアドバイスを真に受けてはダメ
男女トラブルに遭ったことを周りの人（友人、上司、両親等）に相談するとアドバイスをくれることがあります。専門家の視点でいうとそのアドバイスの約9割は法律的に間違ったアドバイスです。
法律のスペシャリストではない人に教えられたことを盲信して行動してしまうと余計にトラブルが悪化することがあります。
また、以下のような不利益が発生する可能性も否めません。
- 本来なら相手に対し損害賠償できるはずであったのに間違った対処をしたために逆に慰謝料を払わせられた
- 家族との関係性が著しく悪化してしまった
- 相談した人が実は詐欺師で、詐欺の二次被害に遭ってしまった
男女トラブルに巻き込まれたときに弁護士資格のない方からのアドバイスを真に受けてはなりません。
02．男女トラブルは弁護士へご相談を
専門家である弁護士に事件を依頼すれば、弁護士に交渉を任せることになるので自分の対応がなくなり精神的にも肉体的にも開放されます。
また、相手方の不当要求を退かせることができますし、早期解決を実現することも可能です。家族や職場バレのリスクも抑えることができます。
東京・恵比寿にある鈴木総合法律事務所では、男女トラブルの解決に注力しております。トラブルの渦中で何をどう対応してよいかわからない場合は、お気軽にお問い合わせください。
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