個人再生ってどういった手続きなの?

監修者
弁護士 鈴木 翔太
弁護士 鈴木 翔太
弁護士法人鈴木総合法律事務所、代表弁護士の鈴木翔太です。
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個人再生について

個人の債務整理の手続きとしては、下記の3つに大別されます。

  • 破産
  • 個人再生
  • 任意整理

この個人再生とはどんな手続きなのでしょうか?破産と比べると世間の認知度は低く、どんな手続なのか知らない、わからないという方が多数いらっしゃいます。

今回の記事では、個人再生とは何か?そのメリット等について弁護士が解説します。

1.個人再生とは

個人再生は、借金や負債の問題を解決する手続きである債務整理の一つです。破産手続きと同様、裁判所を介しての法的手続きとなります。

効果

個人再生を申し立てることにより得られる効果は、抱えている負債を大きく減額してもらうことができることです。

裁判所に個人再生の申立を行ない、再生計画案を認可してもらうことでにより、抱えている負債を所定の割合まで圧縮してもらうことができます。

なお、基本は5分の1まで圧縮されますが、負債総額や持っている財産の総額(清算価値)によりこの割合は変動します。自身の負債がどれくらいまで圧縮されるのか知りたい方は弁護士に相談することをお勧めします。

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弁護士 松岡

2.個人再生のメリット

個人再生には、以下のようなメリットがあります。

2-1.負債が大きく減る

個人再生を申し立て、再生計画案が認可されると、抱えている負債は所定の割合がカットされます。

カットされる割合は負債総額や持っている財産の総額(清算価値)により変動します。基本は5分の1に圧縮と考えていただければ問題ありません。

なお、最低弁済額は100万円と定められております。例えば400万円の負債について個人再生を申し立てた場合、負債は5分の1である80万円までは圧縮されず100万円までしか圧縮されません。

2-2.家を守りやすい

通常のケース

個人再生をすると、住宅ローン付の持ち家を保持し続けることができます。破産の場合は、債権者による抵当権実行により持ち家を失うことになるので、この点が大きく異なります。

住宅ローン滞納のケース

住宅ローンを長期間滞納してしまうと、保証会社により代位弁済が行われてしまいますが、住宅ローン特則つきの個人再生を申し立てれば代位弁済をなかったことにできます。ただし、代位弁済をなかったことにするには、代位弁済後6か月以内に個人再生をする必要があります。

また、競売が開始されていても個人再生手続を進めることができれば家を守ることが可能です。ただし、この場合も入札開始日より前に個人再生の手続をする必要があります。

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2-3.弁護士に依頼すると督促が止まる

個人再生の手続を弁護士に依頼すると、その時点で債権者からの督促が止まります。

貸金業法により、弁護士の介入後は債権者は直接支払い請求してはいけないことになっているからです。

債権者からの電話や郵便による督促によって精神的に疲弊していた方は、弁護士に依頼するととても楽になります。

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弁護士 奥野

3.個人再生のデメリット

個人再生には、以下のようなデメリットがあります。

3-1.手間がかかる

個人再生は、債務整理手続の中でも手間がかかります。

申立する際に必要な書類はとても多いですし、申立後に裁判所や個人再生委員から書類の提出や事項の紹介を受けた際は都度対応しなければなりません。

3-2.費用が高額になるケースが多い

個人再生は、多額の費用がかかる手続です。

東京地方裁判所管内では、申立後に個人再生委員が選任されるのですが、個人再生委員に対する報酬(弁護士を代理人とした場合は15万円)は、申立人が自ら捻出しなければなりません。また、弁護士費用も、任意整理や自己破産などの他の債務整理方法よりも高額になることが多い傾向にあります。

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3-3.安定した収入がないと利用できない

個人再生は、再生計画案に従った履行(債権者に対する弁済)を向こう3~5年間継続できるだけの収入を得ている方でないとできません。3~5年の間継続できないということであれば再生計画を認める意味がないからです。

そのため、毎月再生計画で想定する返済を行なうことができるだけの収入を得ていることが重要となります。

サラリーマンや公務員などの安定した収入のある方は利用することができますが、主婦や無職の方、収入が少なすぎる方は個人再生を利用することはできません。

4.さいごに

債務整理にはいろいろな手続があり、それぞれ向き不向きがあります。適切な方法を選択することにより効果的に借金問題を解決できるので、お困りの際には、是非とも一度弁護士までご相談下さい。

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