相続代行業者とは!?メリット・デメリットについて解説!!

監修者
弁護士 鈴木 翔太
弁護士 鈴木 翔太
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遺産相続は時間と手間のかかる作業です。いざ直面したときにはやるべきことが多すぎて戸惑ってしまいます。自分だけでは無理かも知れないと考えてしまうことも少なくありません。

そんなときに有用なのが相続代行業者です。相続代行業者を利用することで面倒な相続手続をまとめて依頼できますので、相続人は楽に手続きを進められます。

とはいえ相続手続代行業者にもいろいろな種類があり、きちんと選ばないとトラブルにつながる可能性があるので注意が必要です。

今回の記事では相続代行業者について解説します。

相続代行業者とは

相続人になると、戸籍謄本の収集や遺産内容の調査、遺産分割協議書の作成や相続登記など、やらなければならないことが盛りだくさんです。日頃忙しくしている方は対応する時間をとれないこともありますし、高齢の相続人の方などは何から取りかかって良いかわからないケースも多いでしょう。

相続代行業者は、これらの手続きを相続人に代わって行ってくれる業者のことをいいます。

相続代行業者の種類

相続手続を代行してくれる業者としては、以下のようなものがあります。

  1. 行政書士、司法書士、税理士などの士業グループ
  2. 金融機関

01.行政書士、司法書士、税理士などの士業グループ

不動産登記をメインで行う司法書士、相続税の申告を担当する税理士など士業がグループを作って相続代行を請け負います。司法書士事務所が相続放棄や不動産登記などの個別サービスの代行を請け負っているケースもあります。

02.金融機関

金融機関が相続手続きの代行を請け負っているパターンです。主に富裕層を対象にコンサル的な財産運用のアドバイスも含めて行っています。費用は得てして高額です。

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相続代行業者に依頼できること

相続代行業者には、以下のような手続きを依頼できます。

  • 戸籍謄本類の収集(相続人調査)
  • 相続関係説明図の作成
  • 預金残高など、相続財産内容の調査
  • 財産目録の作成
  • 遺産分割協議書の作成
  • 相続放棄の代行
  • 不動産や預貯金、株式などの名義変更
  • 相続税の相談、申告

ただし、業者によって対応できないものがあることもあるので注意が必要です。依頼前に「どこまでやってもらえるのか」をしっかりと確認しておきましょう。

死後事務委任契約との違い

01.死後事務委任契約とは

相続手続代行業者と似たサービスとして「死後事務委任契約」というものがあります。死後事務委任契約とは、死後に必要になるさまざまな事務手続を第三者に任せる契約です。

相続手続きそのものではなく、以下のような事務のみを委任します。

  • 死亡届の提出
  • 葬儀、埋葬
  • 健康保険や年金の諸届
  • 電気ガス水道の解約
  • 家賃の精算
  • 入所していた介護施設や病院代の精算
  • 部屋の片付け作業

死後事務委任は相続手続きそのものとは異なります。そのため、利用しても遺産相続が完了するものではないことにでご注意ください。

02.死後事務委任契約を利用すべき人

死後事務委任契約を利用すべき人は以下のような人です。

  • 天涯孤独で相続人のいない方
  • 相続人はいるが疎遠であるため、死後の事務を任せにくい方

相続代行業者を利用するメリット

相続代行業者を利用すると、以下のようなメリットがあります。

01.相続手続きがスムーズに進む

相続代行業者に相続手続きをまとめて依頼した場合、相続人はほとんど何もする必要がありません。司法書士や税理士などのプロが対応するので、素人が一から調べて対応するよりもスムーズにすべての手続きが完了します。

02.手間がかからない

相続代行業者に任せると、本人が自分で戸籍謄本を集めたり遺産分割協議書を作成したり相続登記を行ったりする必要がありません。手間をかけずに済むことはもっとも大きなメリットとなるでしょう。

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相続代行業者を利用するデメリット

相続代行業者には、以下のようなデメリットやリスクがあるので注意が必要です。

01.費用が発生する

相続代行業者を利用すると費用が発生します。金額は業者によって変動しますが、金融機関に依頼した場合には100万円を超える高額な報酬を請求されることも少なくありません。

また、最近では格安で代行を請け負う業者も現れておりますが、このような業者に依頼した場合、杜撰な処理をされてしまうリスクもあります。業者の選定には特に注意が必要です。

02.ニーズが合致しないことがある

相続代行業者にはさまざまな種類のものがあり、それぞれ請け負っている業務の範囲が異なります。すべての手続きを請け負う業者もありますが、相続登記であれば受け付ける、相続税の相談は受け付けていないといったように業者によっては所定の業務を受け付けていないこともあります。この場合、相続に必要な手続きのすべてを終わらせることができません。

03.杜撰な処理をされる

あまりに激安な相続代行業者では杜撰な処理をされるリスクがあります。費用を抑えるために人件費を削っていたり丁寧な対応ができなくなっていたりするためです。

たとえば以下のような杜撰な対応をされるおそれがあります。

  • 連絡してもつながらない
  • 相続放棄などの期限を徒過されてしまう
  • 書類不備で手続きが進まない

相続放棄や相続税の申告などのような期限のある手続きを放置され期限を徒過してしまうと、手続きそのものができなくなったり、滞納税が発生したりして重大な損害を受ける危険があります。

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04.相続人同士でもめてしまったときに対応してもらえない

遺産相続の場面では相続人同士の意見が合わずにもめてしまうことも多々ありますが、多くの相続代行業者は「相続人のもめごと」には対応しません(できません)。

なぜなら、相続人の代理人として交渉や調停を行いトラブル解決できるのは弁護士の資格を有するものだけだからです。弁護士が在籍している相続代行業者でないと相続トラブルが発生した時点で「これ以上は対応できません」と断られてしまうことが大多数です。もめる可能性のある事案では、当初から弁護士に相談しましょう。

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遺産相続は弁護士に依頼すると安心

相続手続きについては、弁護士に一任することも可能です。

弁護士に手続きを依頼した場合それなりの費用が掛かりますが、金融機関の費用よりも低額であることが通常です。

また、相続手続きについて法的側面に沿ってきちんと対応してもらえますので。手続き漏れによるトラブルが発生するリスクは極めて低くなります。相続人間でのもめ事が生じた際も間に入って対応してもらうことができます。

東京・恵比寿に事務所を構える弁護士法人鈴木総合法律事務所では、遺産相続案件に非常に力を入れており、相続手続きに詳しい司法書士や税理士とも提携してワンストップで相続手続きを完了いたします。

初めて相続人の立場になって何から初めて良いかわからない方、相続放棄など期限のある手続きを検討して焦っている方、忙しくて自分では対応できない方など、お困りの際にはお気軽にご相談下さい。

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